生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ [書籍と雑誌]
広川太一郎さん亡くなりましたね。
「とかなんとか言っちゃったりして~!」
享年68。
ご冥福をお祈りします。
光文社古典新訳文庫は、『カラマーゾフの兄弟』の他に何が出ているのか、立ち読みしに行った。
ああ、シェイクスピア。
『リア王』『ジュリアス・シーザー』『ヴェニスの商人』
う~ん、あんまり好きな作品じゃないな。
近くの棚を見ると、角川文庫で『新訳 ハムレット』『新訳 ロミオとジュリエット』があった。
あら、いいじゃない。
私がシェイクスピアで一番好きなのは『マクベス』。
その次が、『真夏の夜の夢』かな。
でも、家にあるシェイクスピアの翻訳をひっかき集めてみると、どうやら一番多いのは『ハムレット』らしい。
あの、「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」が気になったのかも。
角川文庫『新訳 ハムレット』は、訳者の河合祥一郎さんが「訳者あとがき」で、その部分の翻訳一覧を付けてくれている。
すごい量だが、うちにある本だとこんな感じになる。
年度は出版時ではなくて、河合さんによって整理された、公演等の初出時による。
●市川三喜・松浦嘉一訳(岩波文庫 1949年)
「生きるか、死ぬるか、そこが問題なのだ」
●福田恆存訳(新潮文庫 1955年)
「生か、死か、それが疑問だ」
●小田島雄志訳(白水社uブックス シェイクスピア全集 1972年)
「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」
そして最新の河合さんの訳がこうなっている。
●河合祥一郎訳(角川文庫 2003年)
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」
つまり、おなじみの台詞として誰もが知っている訳を選んでくれたのだ。
今までの翻訳では、採用されたことがないのだという。
誰もが知っているのに、不思議ですな。
野村萬斎さんが依頼した翻訳ということで、萬斎さんが「後口上」を書いています。
この本、おもしろいな。
実は、一番驚いたのは、訳者の河合祥一郎さんが私より若いということだ。
そうかあ、シェイクスピア訳者より年上になってしまったかあ。
40年近く前、高校の図書館の蔵書に 坪内逍遙訳のシェークスピア全集
が有りました。何冊か借りたのですが読みにくく・・・読みませんでした。
恥ずかしながら シェークスピア 読んだことが有りません。
本を捨てようと思い、段ボールの中身を確認したら 三島由紀夫の
春の雪が有ったので、4冊を除き処分しました。
只今 ホント久しぶりに読書中です。
老眼が進んだのか、夜になると眼鏡を掛けても字が読みずらい。
先日買い換えたばかりなのです。多分PCのせいだとおもうのですが。
by holy-ghost (2008-03-08 18:52)
逍遙訳はさすがに読みにくいでしょうね。
うちにも亡父の蔵書で文学全集があるので、シェイクスピアもあると思いますが、開いたことがありません。
誰の訳なんだろう。
PCは目に来ますね~。
by 幻泉館主人 (2008-03-09 00:44)