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CHRONICLES #51 幻の「ジョー・ヒル」 [ボブ・ディラン『クロニクルズ』]


[ I Love Sunset! 夕陽が好き!]

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I fantasied that if I had written the song, I would have immortalized him in a different way----more like Casey Jones or Jesse James.

もしも自分がこの歌を書いていたとしたら、もっと違ったふうに、もっとケーシー・ジョーンズやジェシー・ジェームズのようにジョー・ヒルの名を残しただろうと、僕は想像した。
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おお、懐かし仮定法過去完了ですな。
ここでケーシー・ジョーンズって誰だったかしらと思ってgoogleで検索したのですが、間違えて「Casey James」で検索してしまったので、まあ大変。
本当にスイカみたいなのをぶら下げた「pornstar」がひっかかったり、生後一週間で亡くなった赤ん坊の屍体画像がヒットしたり、散々でした。

「Casey Jones」と「Jesse James」ですね。
同じサイトに歌詞とMIDIファイルがありました。

 →Casey Jones

 →Jesse James

二人とも「リーダーズ英和」に載っていました。

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Casey Jones
→ケーシー・ジョーンズ 《列車事故で死んだKentucky州Cayce生まれの機関士 (本名 John Luther Jones (1864-1900)) を歌ったフォークソングの主人公》

`Jesse' James [Jesse Woodson James] (1847-82)
→ジェシー・ジェームズ 《米国の無法者; 列車強盗や銀行強盗をはたらいたが, 賞金目当ての仲間の一人に殺された; 伝説では英雄化されて義賊となり, 俗謡や小説の題材となった》
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ディランはかなり具体的に「ジョー・ヒル」の歌を考えたようで、二つの手法を紹介しています。
一つはディランも挙げていたジョー・ヒルの最期の言葉をタイトルにするというもの。

"Scatter My Ashes Anyplace but Utah"
そして、このタイトルをリフレインにします。
"Casey Jones"や"Jesse James"の曲調にこの決め台詞を載せてできる歌は、想像できますね。
それはそれで名曲になったのではないかと思います。

でも、ディランはもう一つの方法の方が有力だと言っています。
墓の下、あの世から男が語る歌、"Long Black Veil"のような曲。
ある女性の名誉を守るために他人の犯罪を背負い、自分の生命をあきらめる男の歌、それがディランの「ジョー・ヒル」です。
そして、それこそはジョー・ヒル自身の最期の曲として書かれるべきだったのだと。

"Long Black Veil"はどこかで聞いたタイトルだなあと思ったら、The Bandもやってました。
おなじみのアルバムに入っています。

 →Music from Big Pink

 →Long Black Veil
 
上記サイト、なぜか試聴できる箇所がページによって違います。

ジョー・ヒルを先駆者だと書いてたので、ディランにとってきっとバプテスマのヨハネのような存在なのだろうと数日前に書きました。
本命はあくまでもウッディ・ガスリーだったのです。
結局ディランがなんとか書き終えた、いくぶんかでも重要だと自負する最初の曲は、ウッディの曲でした。


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