空いろのくれよん [音楽]
【追記】No.5
「一房の葡萄」を何十年ぶりかに読んでみて、その上品な世界に驚きました。
雑誌『赤い鳥』の時代、日本の社会の中での貧富の差はかなり大きかったのではないでしょうか。
もちろん物語に描かれるのはその富裕層の方で、読むのも中産階級の子どもを想定しているように思います。
小学生の時に図書館で吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』を借りて読みました。
コペル君の精神的成長はともかく、生活環境の豊かさに驚きました。
昭和初期の都市生活者の生活水準は悪くなかったのだなあと。
もちろん、都市にも貧しい多数がいたのです。
幻子心母は当時植民地だった台湾で生まれ、幼少時に引き揚げてきて横浜や東京の下町で暮らしていました。
生麦あたりで潮干狩りができたというころです。
高台に暮らす人達の暮らしは夢のようだったと言っています。
生け垣に囲まれ、それほど広くはないけれど突き出た洋間があり、そこからピアノの音が聞こえてくる。
ああ、こんなところで暮らせたらなあと思ったそうです。
1970年代以降、日本人は自分が貧乏だと
今もまだ日本の社会には中流幻想が生きているのでしょうか。
けっして中産階級ではないのに、最下層ではないことに満足している多数の人々。
もちろん、貧しさを他の国に輸出してしまい、みんなそこそこ豊かに暮らすことができているのです。
【追記】No.4
有島武郎「一房の葡萄」は青空文庫に入っていました。
うかつなり。
「一房のぶどう」で検索していたからヒットしなかったんですね。
1920年(大正9年)「赤い鳥」に発表された童話だそうです。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000025/card211.html
> ジムというその子の持っている絵具は舶来の上等のもので、
> 軽い木の箱の中に、十二種(いろ)の絵具が小さな墨のよ
> うに四角な形にかためられて、二列にならんでいました。
> どの色も美しかったが、とりわけて藍と洋紅とは喫驚(びっ
> くり)するほど美しいものでした。
舞台は横浜の山の手。
「あんな絵具さえあれば僕だって海の景色を本当に海に見えるように描(か)いて見せるのになあと、自分の悪い絵具を恨みながら考えました」とあるので、海のイメージが残っていたのでしょう。
それがおばかさんなことに、空と混ざってしまったようです。
【追記】No.3
今夜(日付は明日)楽天広場のメンテナスですね。
> 2004年7月15日1時00分~2004年7月15日8時00分
私の活動時間帯なので痛いわ。
今夜はギターいじろう。
童話の中で盗まれた絵具はchappiさんが教えてくれました。
藍色と赤い色だそうです。
>「一房のぶどう」の中の色は、藍色と赤い色だったようでした。
【追記】No.2
有島武郎「一房のぶどう」では、絵具を盗んだのだったか。
あれは、何色の絵具だったろう。
きれいな空いろではなかったかな。
好きな話だったのに、覚えていない。
【追記】No.1
最後にクレヨン(crayon)を使ったのはいつのことだったかしら。
こいつで線描しておいて、水彩絵具で色を付けるなんてことをやった覚えがある。
それ以来かな。
むやみに色数の多いのを持ってるやつがいて、ちょっとうらやましかった。
似たようなものにパステル(pastel)がありますが、たぶん私は使ったことがありません。
で、「クレパス」と言えばわかりますよね、有名なあの話です。
南こうせつとかぐや姫の「神田川」。
♪ あなたはもう捨てたのかしら
♪ 二十四色のクレパス買って
クレパスというのは1925年(大正14)年、櫻商會(現在のサクラクレパス)が開発・発売した商品で、サクラクレパスの商標名だそうです。
クレヨンのように色が画用紙に固定し、パステルのように軟らかく、色を混ぜたり重ね塗りしたりすることができるというウリで、こういう名前にしたんですね。
天下のNHKでは登録商標が御法度だったので、「クレパス」を「クレヨン」に変えて歌えと言われた話。
彼らが「クレヨン」に変えて歌ったのかどうか、私は知りません。
山口百恵さんは「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤な車」に変えて歌ってましたね。
クレヨン社という人たちがいましたな。
「地球のうた」買ったと思います。
なんとなくgoogle検索してみたら、ちゃんとオフィシャルサイトができていました。
[クレヨン社ってまだいたの?]
というサイト名がよろしいと思いました。
はっぴいえんど
『風街ろまん』(1971年)
1. 抱きしめたい
2. 空いろのくれよん
3. 風をあつめて
4. 暗闇坂むささび変化
5. はいからはくち
6. はいから・びゅーちふる
7. 夏なんです
8. 花いちもんめ
9. あしたてんきになあれ
10. 颱風
11. 春らんまん
12. 愛餓を
はっぴいえんどのアルバムはLP時代に長いこと通称「ゆでめん」のファーストアルバムしか持っていなかったので、そちらの印象の方が強いのです。
ステージで、なんだかつまらなそうに歌う人達。
『風街ろまん』は思いっきりやってくれてますね。
「空いろのくれよん」の、あの大瀧詠一さんのあやしげなヨーデルがとても好きです。
ファースト「ゆでめん」では松本隆さんと細野晴臣さんのバンドというイメージが強いのですが、セカンド『風街ろまん』では、日本のビートルズと言われてもまあ納得できます。
この水準のアルバムがあと何枚か続いていたらなあと思います。
そっか、「空いろのくれよん」と「風をあつめて」は続けて入ってるんだよな。
あんまり大きな声で言いたくないけど、すごいアルバムだわ。
「夏なんです」はB面の一曲目だった。
「一房の葡萄」を何十年ぶりかに読んでみて、その上品な世界に驚きました。
雑誌『赤い鳥』の時代、日本の社会の中での貧富の差はかなり大きかったのではないでしょうか。
もちろん物語に描かれるのはその富裕層の方で、読むのも中産階級の子どもを想定しているように思います。
小学生の時に図書館で吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』を借りて読みました。
コペル君の精神的成長はともかく、生活環境の豊かさに驚きました。
昭和初期の都市生活者の生活水準は悪くなかったのだなあと。
もちろん、都市にも貧しい多数がいたのです。
幻子心母は当時植民地だった台湾で生まれ、幼少時に引き揚げてきて横浜や東京の下町で暮らしていました。
生麦あたりで潮干狩りができたというころです。
高台に暮らす人達の暮らしは夢のようだったと言っています。
生け垣に囲まれ、それほど広くはないけれど突き出た洋間があり、そこからピアノの音が聞こえてくる。
ああ、こんなところで暮らせたらなあと思ったそうです。
1970年代以降、日本人は自分が貧乏だと
今もまだ日本の社会には中流幻想が生きているのでしょうか。
けっして中産階級ではないのに、最下層ではないことに満足している多数の人々。
もちろん、貧しさを他の国に輸出してしまい、みんなそこそこ豊かに暮らすことができているのです。
【追記】No.4
有島武郎「一房の葡萄」は青空文庫に入っていました。
うかつなり。
「一房のぶどう」で検索していたからヒットしなかったんですね。
1920年(大正9年)「赤い鳥」に発表された童話だそうです。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000025/card211.html
> ジムというその子の持っている絵具は舶来の上等のもので、
> 軽い木の箱の中に、十二種(いろ)の絵具が小さな墨のよ
> うに四角な形にかためられて、二列にならんでいました。
> どの色も美しかったが、とりわけて藍と洋紅とは喫驚(びっ
> くり)するほど美しいものでした。
舞台は横浜の山の手。
「あんな絵具さえあれば僕だって海の景色を本当に海に見えるように描(か)いて見せるのになあと、自分の悪い絵具を恨みながら考えました」とあるので、海のイメージが残っていたのでしょう。
それがおばかさんなことに、空と混ざってしまったようです。
【追記】No.3
今夜(日付は明日)楽天広場のメンテナスですね。
> 2004年7月15日1時00分~2004年7月15日8時00分
私の活動時間帯なので痛いわ。
今夜はギターいじろう。
童話の中で盗まれた絵具はchappiさんが教えてくれました。
藍色と赤い色だそうです。
>「一房のぶどう」の中の色は、藍色と赤い色だったようでした。
【追記】No.2
有島武郎「一房のぶどう」では、絵具を盗んだのだったか。
あれは、何色の絵具だったろう。
きれいな空いろではなかったかな。
好きな話だったのに、覚えていない。
【追記】No.1
最後にクレヨン(crayon)を使ったのはいつのことだったかしら。
こいつで線描しておいて、水彩絵具で色を付けるなんてことをやった覚えがある。
それ以来かな。
むやみに色数の多いのを持ってるやつがいて、ちょっとうらやましかった。
似たようなものにパステル(pastel)がありますが、たぶん私は使ったことがありません。
で、「クレパス」と言えばわかりますよね、有名なあの話です。
南こうせつとかぐや姫の「神田川」。
♪ あなたはもう捨てたのかしら
♪ 二十四色のクレパス買って
クレパスというのは1925年(大正14)年、櫻商會(現在のサクラクレパス)が開発・発売した商品で、サクラクレパスの商標名だそうです。
クレヨンのように色が画用紙に固定し、パステルのように軟らかく、色を混ぜたり重ね塗りしたりすることができるというウリで、こういう名前にしたんですね。
天下のNHKでは登録商標が御法度だったので、「クレパス」を「クレヨン」に変えて歌えと言われた話。
彼らが「クレヨン」に変えて歌ったのかどうか、私は知りません。
山口百恵さんは「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤な車」に変えて歌ってましたね。
クレヨン社という人たちがいましたな。
「地球のうた」買ったと思います。
なんとなくgoogle検索してみたら、ちゃんとオフィシャルサイトができていました。
[クレヨン社ってまだいたの?]
というサイト名がよろしいと思いました。
はっぴいえんど
『風街ろまん』(1971年)
1. 抱きしめたい
2. 空いろのくれよん
3. 風をあつめて
4. 暗闇坂むささび変化
5. はいからはくち
6. はいから・びゅーちふる
7. 夏なんです
8. 花いちもんめ
9. あしたてんきになあれ
10. 颱風
11. 春らんまん
12. 愛餓を
はっぴいえんどのアルバムはLP時代に長いこと通称「ゆでめん」のファーストアルバムしか持っていなかったので、そちらの印象の方が強いのです。
ステージで、なんだかつまらなそうに歌う人達。
『風街ろまん』は思いっきりやってくれてますね。
「空いろのくれよん」の、あの大瀧詠一さんのあやしげなヨーデルがとても好きです。
ファースト「ゆでめん」では松本隆さんと細野晴臣さんのバンドというイメージが強いのですが、セカンド『風街ろまん』では、日本のビートルズと言われてもまあ納得できます。
この水準のアルバムがあと何枚か続いていたらなあと思います。
そっか、「空いろのくれよん」と「風をあつめて」は続けて入ってるんだよな。
あんまり大きな声で言いたくないけど、すごいアルバムだわ。
「夏なんです」はB面の一曲目だった。
2004-07-14 20:15
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TITLE: Re:空色のくれよん(07/14)
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こんばんは♪
夏なんです、で川原由美子さんの短編「夏だったね」を思い出しました。
たしか年下のバンド少年との夏の思い出の話だったような。
はっぴいえんどは出てたかなあ?
ジェフ・ベックとかだったような・・・。
by 夏見還 (2004-07-14 01:11)
TITLE: Re[1]:空色のくれよん(07/14)
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夏見還さん、こんばんは♪
おお、川原由美子さんですか。
検索したら「風街便り」というのがヒットしました。
やはりファンだったんでしょうか。
でも、これはすごいサイトだなあ。
谷山浩子さんのファンサイト。
マンガの国の浩子さん
<small> <a href="http://yuki.sakura.ne.jp/manga/" target="_blank">http://yuki.sakura.ne.jp/manga/</a></small>
>
>夏なんです、で川原由美子さんの短編「夏だったね」を思い出しました。
>たしか年下のバンド少年との夏の思い出の話だったような。
>はっぴいえんどは出てたかなあ?
>ジェフ・ベックとかだったような・・・。
by 幻泉館 主人 (2004-07-14 01:24)
TITLE: Re:空いろのくれよん(07/14)
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おはようございます。
ヘンな時間に目が覚めてしまったので
有島さんの記念館にいこうと友人と車はしらせて
黒松内で迷いました。
はっぴいえんどではこれが一番すきかな~
細野さんの作曲した曲ってのがすきなようです。
松田聖子さんが子供の頃はすごいアイドルでファンが多かったのかな?聖子ちゃんカットとかみんな真似してました。
私は別にどうでもよかったんだけど、一曲だけ彼女の歌で好きなのがありました。
それが細野さんの作曲だったとおもいます。
あ、で今検索したら黒松内でなくニセコ町だったようです。
町名からしてまちがってる。ま、後志地方だったということで。
by pglove (2004-07-14 03:44)
TITLE: Re[1]:空いろのくれよん(07/14)
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pgloveさん、おはようございます&こんばんは♪
私の場合はこれから寝るのでございまする。
このアルバムはすごいですね。
「風をあつめて」「暗闇坂むささび変化」
「夏なんです」「あしたてんきになあれ」
これが松本&細野作品ですな。
わかる気がします。
pgloveさんだと、細野さんはいきなりYMOの人だったりするのかしら。
「ゆでめん」の方の代表曲「春よ来い」「十二月の雨の日」は、松本&大瀧なんで、私の持っていたイメージはちょっと勘違いのようです。
松本&細野コンビで作った聖子さんの曲は、1983年「天国のキッス」や1984年「ピンクのモーツァルト」ですね。
なつかしゅうございます。
by 幻泉館 主人 (2004-07-14 04:16)
TITLE: Re:空いろのくれよん(07/14)
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こんにちはでありんす~♪
あら、部屋をまちがえたわ。
いまだにクレヨンを使っています。
ぺんてるらくがきくれよん、とかいうやつで、幼児が安心してのびのびと描ける、とあります。
もうひとつは、カナダのCrayolaというやつです。
子供の頃、よく絵を描いていました。先にクレヨンで描いて色を塗って、あとで背景なんかは水性の絵の具でさっとぬると、クレヨンをはじいて、とっても気持ちがよかったのを思い出します。
「一房のぶどう」の中の色は、藍色と赤い色だったようでした。
by chappi-chappi (2004-07-14 11:41)
TITLE: Re[1]:空いろのくれよん(07/14)
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chappi-chappiさん、こんにちはろはろ♪
>子供の頃、よく絵を描いていました。先にクレヨンで描いて色を塗って、あとで背景なんかは水性の絵の具でさっとぬると、クレヨンをはじいて、とっても気持ちがよかったのを思い出します。
それそれ、油脂分が水彩絵具をはじくんですよね。
>「一房のぶどう」の中の色は、藍色と赤い色だったようでした。
ありがとうございます。
ちゃんと色の描写があったはずなのに、まるで覚えておらんのであります。
優しい先生のお話。
chappiさんはクレヨン使ってますね。
もしかしたら日本でいちばんクレヨンを使う人なのでは?
by 幻泉館 主人 (2004-07-14 11:51)
TITLE: Re[2]:空いろのくれよん(07/14)
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幻泉館 主人さん、こんにち晴れ色~♪
>chappiさんはクレヨン使ってますね。
>もしかしたら日本でいちばんクレヨンを使う人なのでは?
はずかしいわ。
そんなこと言うのやめてくれよん。
by chappi-chappi (2004-07-14 13:25)
TITLE: Re[3]:空いろのくれよん(07/14)
SECRET: 0
PASS:
chappi-chappiさん、曇天どってん♪
>はずかしいわ。
>そんなこと言うのやめてくれよん。
それはすまなかったヨン様。
by 幻泉館 主人 (2004-07-14 14:31)
TITLE: 一房の葡萄
SECRET: 0
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懐かしいです。教科書に載ってたのでしょうか・・。
その後気になって全編読んだ記憶があります。
はっぴーえんども後追いですが、かなり好きだったので、
このアルバムジャケが懐かしく。
後年私の通う学校に細野氏のお嬢さんが入学し、
細野氏が運動会見にいらしてるのを、複雑な思いで見ておりました・・・。
by せしるん (2004-07-14 15:15)
TITLE: Re:一房の葡萄(07/14)
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せしるんさん、こんにちは♪
小学校の教科書だと難しいですね。
でも、中学校で「赤い鳥」はないか。
不思議です。
細野さんの娘さんというと、お嬢様でありそうな気がします。
美大に進んだんでしたっけ。
by 幻泉館 主人 (2004-07-14 15:37)