国語教科書の中の「日本」 [書籍と雑誌]
順序が逆になってしまったが、『国語教科書の中の「日本」』という本を買って読んでいたら、前著があるというので、『国語教科書の思想』を注文して買った。
今ならアマゾンでも楽天ブックスでも、1500円に達していなくても送料無料なので、ホイと注文してしまう。
国語教科書は「道徳」教科書になっていることが多いそうだ。
知らないうちに、ある価値観が刷り込まれていく。
ドーデの「最後の授業」に書かれていた「フランス万歳!」の危うさほど露骨ではないが、国語教科書は繰り返し「古き良き日本」を描き続ける。
国語教科書に忍んでいるイデオロギーには気をつけないといかんなあ。
高校生の頃、先生の言ったことを丸暗記するのが嫌なので、学校の定期テストでの国語の点はそれほどたいしたものではなかった。
ところが、予備校の模試などでは出題者の意図がよく見えたので、おもしろいように点が取れた。
著者の言い方を借りれば、私は授業中「後ろ向いて舌を出している子供」だったんだろう。
今の国語教科書にどんなテキストが載っているのかがわかっておもしろい。
著者が引き合いに出す『紫電改のタカ』や『ゼロ戦黒雲隊』が懐かしい。
同世代なんですね。
しかし、いつまでこの教科名は「国語」なんだろう。
→幻泉館日録:危険な言語
→幻泉館日録:足立巻一『やちまた』
→幻泉館日録:中島みゆき「狼になりたい」(1979年)
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