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ことばに見はなされること [日常雑記]


「いまは、人間の声はどこにもとどかない時代です。自分の声はどこへもとどかないのに、ひとの声ばかりきこえる時代です」。

2009年5月10日

東京新聞には、辺見庸さんの「水の透視画報」というエッセイが掲載される。
共同通信の配信らしい。
いろいろな新聞で読めるのだろう。

5月13日付東京新聞は「ことばに見はなされること」というタイトル。
冒頭に引用したのは、この中で紹介されていた石原吉郎さんの言葉だ。

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まるで二十一世紀現在のコミュニケーション不能を語っているようだが、七〇年代初期、自他の声がまだよくとどいていたとみなされていた時代のことである。
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さらにベンヤミンの言葉を引用して、絶望的状況を語る。

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政治や資本やマスメディアがことばをどこまでも安くもてあそぶとき、ことばには徐々に鬆(す)がたち、ついにはひとを見かぎる。石原吉郎はだから最後にいいすてた。
「私たちがなおことばをもちつづけようと思うなら、もはや沈黙によるしかない」
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薄っぺらなことばの洪水の中で、自分のことばを守るために黙れとは、詩人の逆説的な物言いのか。
本当に黙るべきなのか。

 →辺見庸ブログ


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