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いとしき子らのために [映画]

教育委員会が劣悪な教科書の採択を決定し、学校に採用を迫る。
教師たちにはどうしようもない。

憤る購買のおばさんに、用務員のおじさんが諭す。

「あの中にも我々が選んだ委員がいるんだからねえ。」
「あの人たちを教育委員に選んだのは、私たち市民に責任があるんだ。」
「まあ、この次の選挙には、この町の教育のことを勇気を持ってやってくれる人を選ぶんだね。」

じっと自分を押さえる、民主主義の守護神のような用務員さん。
彼は戦争中に村長をしていたのだが、若者たちを戦場に送りこんだことを深く悔いている。

「村の若い者に、ただ公のために死ねと教えてきたのです。」

戦死した息子が、二十年前に刻みこんだ文字が、校庭の木に残っている。

これが、二日目の『いとしき子らのために』(1950年)。

 →戦後民主主義の原点~GHQがつくった日本映画

冒頭に、米国国務省の文字が現れる。

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  U.S.I.S.
  アメリカ文化映画
  米国国務省提供
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日本の民主化とは、こんなふうに民主主義を日本人に教えることだった。
この映画が上映される時には、占領政策が変わってこのような民主化は途中で終わってしまう。
1956年に教育委員の公選制は廃止され、任命制となる。

ここでまた確認しておこう。

安倍首相はこの民主化が残した改革の残滓を「戦後レジーム」と呼んで、抹殺したがっているようだ。
しかし、頓挫した民主主義はその後の日本で体制や秩序とはならなかった。
日本国が独立して「安保」が成立してからこそが、「戦後レジーム」と呼ぶべきものだ。
つまり、昭和の妖怪じっちゃこそが「戦後レジーム」。

なんのことはない、日本革命の代替物として日本国民が獲得した「日本国憲法」を、安倍は抹殺したがっているだけなのだ。
それはただひたすらにネガティブな感覚だ。
なぜかおぼっちゃまが逆恨みの人生。
彼が「日本国憲法」に代わる理想的な「美しい国」というものを実際に提示できるわけではない。

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