ヤッホー! [日常雑記]
先日、浜で日が沈んだばかりの海に向けて「ヤッホー!」と叫んでいる人を見かけた。
微笑ましい光景ではあるが、なんだか変だなと思った。
そりゃ山だよなあ、やっぱり。
でも、何故に山なのかしら
とりあえず広辞苑第五版を引いてみる。
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ヤッホー【yo-ho】
山での呼び声。互いの所在を明らかにし、あるいは歓喜を表すときに発する。
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「yo-ho」という綴りが書いてあるからには、外来語だ。
リーダーズ英和ではどうか。
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yo-ho, yo-ho-ho
int ヨイショ, オーイ! 《力を入れるときまたは人の注意をひくときの掛け声》.
vi ヨイショ[オーイ]という.
[imit]
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英語では、山での呼び声というより、力を入れる時に遣う言葉らしい。
[imit]というのは擬声語(imitative words)を指す。
こんなのもある。
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yo-heave-ho
int 【海】 ヨイトマケ, エンヤラヤ! 《錨(いかり)などを巻き揚げるときの水夫の掛け声》.
[imit]
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あれ?
何の音を模しているのかしら。
わからない。
もう一度広辞苑に戻ってみよう。
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ぎせい‐ご【擬声語】
(1)→擬音語に同じ。
(2)人・動物の声をまねた語。「きゃあきゃあ」「わんわん」の類。写声語。
→擬態語
ぎおん‐ご【擬音語】
(onomatopoeia) 実際の音をまねて言葉とした語。「さらさら」「ざあざあ」「わんわん」など。擬声語。オノマトペア。オノマトペ。
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やっぱり、先に「実際の音」があるはずだ。
う~む。
そうだ、偉大なる検索システム、インターネットがあるではないか。
Googleで[ヤッホー][語源]と検索してみる。
ドイツ人宣教師が神の名を口にしたからなどというのがたくさんヒットする。
う~ん、怪しい。
Googleは便利だけど、鵜呑みにしてはいけない見本のようだ。
民間伝承語源というのは、唾がいくらあっても眉に塗りきれないほどインチキくさいものが多い。
信頼できそうなのは、こちらでしょうか。
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【ヤッホー】Johoo{G}
登山者間の合図や挨拶に使われる呼び声。山頂で上げる歓声。 語源は、ヨーデルのかけ声「イヨッホホホー」から、あるいは、遠くにいる人に呼び掛ける「ほーい、ほーッ」からとも。
遠くにいる人を「おーい、おーい、おーい」と呼んではいけない。救助を求めていると間違えられる。そのために「ヤッホー」が使われた。
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登山というのは旧制高校の教養主義と一体化したイメージがある。
ドイツ語から来たというのは大いに頷ける。
「擬声語」は結局人の声を模したということかしら。
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