崩れ落ちるものを感じるかい? [音楽]
今夜もCDを発掘。
祝春一番でThe Bandの曲を何回か聴いたので、オリジナルが聴きたくなったのだ。
中川イサトwith武蔵野レビュー+やトレス・アミーゴスがやってくれた"The Weight"は、"Music from Big Pink"(1968)に入っている。
たぶん中学生の時にラジオで聴いて、この曲だけ知っていたのだろう。
生田敬太郎さんの歌をを聴いて、「あ、The Bandの"The Weight"だ!」と思った覚えがある。
今思えば、ロビー・ロバートソンの大仰な曲なのだが、生まれた曲は独り歩きをして、傑作となったのかもしれない。
聴く者それぞれが自分の背負った重荷をしみじみと思う。
今、オモニ(母)を背負いてなどというおやじギャグを思いついてしまった。
不調。
ま、あたしの重荷は主に腹に付いてますが。
そう、このアルバムの最後の曲は"I Shall Be Released"なんですわ。
いいなあ。
よしだよしこさんの「崩れ落ちるものを感じるかい?」は"The Night They Drove Old Dixie Down"で、その名も『ザ・バンド(The Band)』というアルバムに入っている。
このアルバムのジャケットを見ると、いつも友人の父親を思い出すのだ。
僕の大学合格祝いに、ブラザー軒みたいなレストランであの「ビフテキ」を振る舞ってくれた人。
僕たちが高校生の頃は自宅療養をしていたので、遊びに行くとあれこれと話をしたがった。
若い頃は楽団でギターを弾いていたのだと、アコースティック型のエレキギターを見せてくれた。
レコード会社の工場でもらってきたというレコードが何枚かあって、その一枚が"The Band"のシングル盤だった。
介護疲れがあったのか、友達の母親は僕たちが高校2年生の時に亡くなった。
被爆者手帳を持っていたおじさんも、僕たちが二十代のうちに亡くなった。
それで、いい人は早く亡くなるということを知ったのだ。
"The Night They Drove Old Dixie Down"はディランの好きな南北戦争ものだ。
逆賊となった南軍側の庶民が「奴らが南部を打ちのめした夜」を歌います。
♪ Like my father before me
♪ I will work the land
♪ And like my brother above me
♪ Who took a rebel stand
♪ He was just 18
♪ Proud and brave
♪ But a Yankee made a man in his grave
ちょうど100年前の内戦の歌。
旧会津藩の地が戊辰戦争を忘れないように、南部も南北戦争を忘れないのだろう。
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