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市民ナベツネ CHRONICLES #317 [ボブ・ディラン『クロニクルズ』]

千本浜 2005年1月18日

ユダヤの民族記を聖典とする一神教の世界では、洪水に神の意志といったイメージがつきまとうのでしょうか。

サン・パイは椅子にニス(varnish)を塗っています。
周囲が汚れないように、新聞紙を広げています。

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"That's a weapon," he said, pointing to the newspaper. "I just use it to protect my floor. It's a weapon in the hands of bad people. Miserable devils. They don't know beans."

「そいつは武器だ」と、新聞を指さしながら言った。「俺は床を汚さないように使っているだけだ。悪い奴らの手に渡れば、武器になる。みじめな悪魔だ。知恵なんてまったく持っちゃいない」
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 →あの映画のココがわからない:市民ケーン

サン・パイの言葉はいちいち含蓄があるように聞こえます。
だからディランもよく覚えているのでしょう。

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"There's no equality down here. Some of us are special. Some of us are aren't. Some down here are tougher and smarter than others, some are less weaker and less wise. Can't help it. can't help how you're born.
"
「この現世には平等なんてものは存在しない。特別な連中もいるし、そうではない連中もいる。他の者より強くて賢いのもいれば、弱くて賢くないのもいる。それは仕方がない。そういうふうに生まれるのは、仕方がないことなんだ。
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さらに医者や、病気になる者、工員、統治者、大工、弁護士、こんな職業を挙げて、人間の不平等なることを弁じます。

「この世で善なることなんて、もうすべて行なわれてしまったのかもしれない」と、妙に悟ったような言葉の後で、突然ブルース・リーの名前を挙げます。
ブルース・リーは悪党を全部やっつけたのだそうです。

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Sun Pie was one of the most unique characters, the kind of guy who would be a center of a procession in a parade, or maybe he'd be the nucleus of a mob.

サン・パイは最高に珍なる人物であった。パレードの行進の中心にいるか、あるいは暴徒の中心人物であるかもしれない、そんな類いのやつだった。
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ディランはサン・パイの与太話をとてもおもしろがっています。

ただいまp.208です。

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