操り人形 CHRONICLES #240 [ボブ・ディラン『クロニクルズ』]
著名な伝道師が買春で失脚したと聞いて、ディランは思いました。
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Reality can be overwhelming. It can also be a shadow, depending on how you look at it. As for me, I wondered what this harlot might have looked like that lured this famous preacher into rolling in the muck.
現実とは圧倒的なものにあることがある。現実をどのように見るか次第で、影になることもある。僕に関してはどうかといえば、有名な説教師を誘惑して泥まみれにしてしまうとは、この売春婦はどんな外見をしていたのだろうと思った。
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ええ、これは私も気になります。
どんな人だったのか見てみたいですね。
ディランは魅惑的な美人だったのだろうと書いています。
蓼食う虫も好き好きと言いますし、この説教師は相手を選ばないタイプの人だったのかもしれません。
でも、あんまりこういったつまらないこと(Mickey Mouse stuff)を気にしていると、最後には精神病院の個室(a private lunatic asylum)に入れられてしまうよと、ディランは言っています。
"Disease of Conceit"の話ですが、うぬぼれは必ずしも病気ではないと、ディランは言っています。
それはそうです。
うぬぼれは、むしろ弱点なんですね。
すぐ喜ぶし、すぐ落ち込みます。
だから簡単に他人に操られてしまいます。
ディランは"Disease of Conceit"でそのことを歌ったのです。
これは納得できます。
この歌にも採用しなかった歌詞があって、それを書いてくれています。
♪ There's a whole lot of peaple dreaming tonight
♪ about disease of coneit,
♪ whole lot of people screaming tonight
♪ about disease of coneit.
♪ I'll hump ya and I'll dump ya and I'll blow your house down.
♪ I'll slice into your cake before you leave town.
♪ Pick a number -- take a seat,
♪ with the disease of conceit.
♪ 今夜みんなが夢に見ている
♪ うぬぼれという病を
♪ 今夜みんなが叫んでいる
♪ うぬぼれという病を
♪ 僕はあんたを担いで、投げ下ろして、家を吹き倒す
♪ 僕は町を出る前に、あんたのケーキを切り分ける
♪ 数字を選んで、席に着けよ
♪ うぬぼれという病と一緒に
p.171が終わります。
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