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ヤスガーズ・ファーム CHRONICLES #156 [ボブ・ディラン『クロニクルズ』]

千本浜 2005年1月8日

手元の、というかPCにデータをコピーしてあるリーダーズ英和を引いてみます。

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Woodstock
1 ウッドストック《→SNOOPY の友だちの小鳥》.
2 ウッドストック《1969 年 8 月 New York 州南東部の村 Woodstock の近くで行なわれたロック音楽祭; 60 年代のロックシーンの頂点をなすイベントで, 総計 50 万人ともいう聴衆を集めた》
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最初にスヌーピーの友だちが出ているとは思いませんでした。
この辞書はリーダーズプラスも一緒に入っているので、そちらも見てみます。

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Woodstock
n.
1 『ウッドストック』 《Sir Walter Scott の歴史小説 (1826); 副題 The Cavalier; 清教徒革命時代 1651 年のイングランドを舞台とし, 議会派と王党派の争いの中で議会派の Everard と王党派の娘 Alice との恋物語が展開する; 題名は Charles 2 世が身を隠した Oxford 近郊の御料地》.
2 ウッドストック 《(1) New York 州南東部 Kingston の北西にある村; リゾート地で, 芸術家の村として知られる; 1969 年 8 月, 近くの Bethel で開催されたロックフェスティバル Woodstock Music and Arts Festival は 30-50 万人のファンを集めた; 60 年代のロックミュージック, および若者によるカウンターカルチャーのうねりが頂点に達したことを象徴するできごと (2) Illinois 州北東部 Waukegan_ の西にある市, 1.4 万 (3) カナダ Ontario 州南東部 London の東北東, Thames 川沿岸の市, 2.7 万》.
3 「ウッドストック」 《Crosby, Stills, Nash & Young_ の 1970 年のヒット曲; Woodstock Music and Arts Festival のことを歌った曲で作詞作曲は Joni Mitchell_》
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おお、すごい辞書ですね。
歴史的な順序なのかな。

もちろん1969年のウッドストックが最初に思い浮かびます。
恭蔵さんが「我が心のヤスガーズ・ファーム」と歌っていた、あのウッドストックです。
コンサート会場となったのがマックス・ヤスガー(Max Yasgur)という人の農場だったからです。

 →1969 Woodstock Festival & Concert

ディランの『クロニクルズ』に戻ると、2行空けて話が変わります。

マネージャーがウッドストックにいい家を見つけて買ったので、ディランも家を買いました。
とても快適だったそうです。
ところが、昼夜を問わず、この家に闖入者が押し寄せるようになってしまいました。

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At one time the place was a quiet refuge, but now, no more. Roadmaps to our homestead must have been posted in all fifty states fo gangs of dropouts and druggies. Moochers showed up from as far away as California on pilgrimages. Goons were breaking into our place all hours of the night.

かつては静かな隠れ家だったのだが、今ではもうそうではなくなっていた。社会からの脱落者や麻薬常用者に向けて、全五十州で僕たちの家への道路地図が知らされたに違いない。ヤク中がはるばるカリフォルニアから巡礼の旅を続けて姿を現わした。夜中いつでもチンピラが敷地に入り込んできた。
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ここでも妙な冗談を混ぜているのがおかしいです。
ただ、アビー・ホフマンの『この本を盗め』みたいに、「ディランの家はここだ!」みたいなことを記載したパンフレットが実際に出回ったのかもしれませんね。

最初のうちは無害なホームレスみたいだったけれど、そのうちに「プロテストのプリンス」を探しに「ならず者の過激派(rogue radicals)」が来るようになりました。
わけのわからない風体の人物たちを何種類か描写しているんですが、"gargoyle-looking gals"なんてのも書いてあります。
怪物みたいな外見の娘たち?
文字どおり食い物を盗りに来るのです。

ディランはフォーク歌手のピーター・ラファージ(Peter LaFarge)からコルトのピストルを貰っていました。
それとは別にウィンチェスターのライフル銃も持っていました。
でも、ウッドストックに3人だけいた警官の主任によれば、たとえ警告であってもそんなものをぶっぱなしたら拘留されるのは自分の方だということでした。

門を壊して勝手に入ってくるような連中をすぐに撃ち殺してしまうのが、私の想像する田舎のアメリカ人像なんですが、さすがにそうは行かないようです。

googleで検索してみたら、ピストルをくれたピーターはこの時点で既に亡くなっているようです。
脳卒中ということになっているけれど、自殺という説もあるというように書いてあります。
ディランが世話になった人物みたいですね。

 →PETER LAFARGE

 →Peter La Farge Discography

ただいまp.117です。

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