まるで正直者のように CHRONICLES #137 [ボブ・ディラン『クロニクルズ』]
忘れておりました。
私、"BOB DYLAN CHRONICLES VOLUME ONE"を少しずつ読んでいたんですね。
まだ春一番祭りの後状態が続いて、ぼぉっとしております。
大阪からの帰りの新幹線では、会場で買った『雲遊天下』を読んでいました。
友部正人さんの連載「補聴器と老眼鏡」は最終回。
村元武編集長へのインタビューです。
ビレッジプレスという会社がどんなふうにできたのか、初めて知りました。
あまり表に出たがらない村元さんを、友部さんが引っ張り出してくれた感じです。
この連載の第一回は、デイヴ・ヴァン・ロンクさんへのインタビューだったそうです。
そう、あのPP&Mにならなかったヴァン・ロンクです。
グロスマンがヴァン・ロンクに、スーパーグループをやらないかと声をかけたというエピソードの後、2行開けてまた話が変わります。
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I woke up around midday to the smell of frying steak and onions on a gas burner. Chloe was standing over the stove and the pan was sizzling. She wore a Japanese kimono over a red flannel shirt, and the smell was assaulting my nostrils. I felt like I needed a face mask.
昼ごろ、僕はガスの火でステーキと玉葱を焼くにおいに目を覚ました。ストーブの向こうにクローイが立っていて、フライパンがジュージューという音を立てていた。クローイは赤いフラノのシャツの上に日本の着物を羽織っていて、においが僕の鼻孔を襲撃していた。僕はマスクが必要なように思った。
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ディランはもっと早く起きて、ウッディ・ガスリーのところへ行こうと思っていました。
でも、嵐のような天気だったので二度寝したようです。
ウッディが入院している病院に、できれば毎日通いたかったようです。
もちろんそれは無理でした。
ニューヨークの西、ニュージャージー州にニューアークがあり、そのまた西北西にあるモリスタウンの病院に、ウッディは入院していました。
1時間半バスに乗り、それからさらに半マイルほど坂を上って歩きます。
病院の建物は陰気で不気味な花崗岩造りでした。
中世の森のように見えたそうです。
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