狡い [日常雑記]
「狡い」という言葉がある。
「こすい」と読む。
広辞苑には文語として次のような意味が載っている。
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(1)わるがしこい。ずるい。狂、馬口労ばくろう「をのれは―・い事をしおる」。「やり方が―・い」
(2)けちである。吝嗇りんしよくである。
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「狡っ辛い」はまだ生きている。
同じく広辞苑によれば、こうなっている。
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(コスカライの転) うまく立ち回って利を得ようとする性質である。ずるくて抜け目がない。
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「狡い」も、方言のような形で生き残っているのかもしれない。
ずいぶんひさしぶりに母の口から「狡い」という言葉が出たので、調べてみたのだ。
そういえば、つげ義春さんのマンガにも、「コスい」といった言葉が出てきたように思う。
テレビのニュース番組に映し出される人の顔を見て、おっ母さんは何の脈略もなくその印象を口にすることがある。
少し前には、防衛庁長官/防衛大臣の顔を見ると、こう言っていた。
「この人はこれで賢いのかねえ」
それは知らないので、その度に「どうなんだろうねえ」と答えておいた。
今回は、オバマ大統領と握手する某国主席の顔を見てこう言った。
「こすそうだねえ」
それも知らないのだが、「絶対に悪党だよね」と答えておいた。
本当のところはどうなのか。
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