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私はナイーブではない。 [反戦]

共同通信が配信している辺見庸さんの連載『水の透視画法』、東京新聞7月29日付朝刊では、<B・オバマとは何者か? 「私はナイーブではない」>というタイトルで、四月のプラハ演説を考察している。

 →YouTube: オバマ大統領のプラハ演説(日本語字幕付き) 1/3



YouTubeにアップされたプラハ演説(日本語字幕付き)には、こんなコメントが付けられている。

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オバマ大統領はかなりの理想論者だな。核のない世界など実現するわけがないのに、核廃絶を宣言してしまった。俺は出来ないことは 言わないほうがいいと思うが・・・。
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あっという間に絶滅危惧種になってしまったネット右翼のような理解と口吻である。
オバマ大統領とそのチームが世界に向けて発信したあの素晴らしい演説は、けっして核廃絶に向けて行動する米国の倫理的責任を宣言したものなどではないというのが、辺見さんの分析だ。

 →Obama Prague Speech On Nuclear Weapons: FULL TEXT

プラハ演説には、"I'm not naive."という文が出てくる。
これを日本語の「ナイーブ」、つまり「繊細」とか「感じやすい」といった意味で受け取っては誤りである。
英語では「世間知らず」「魯鈍」といった侮蔑的で皮肉めいた響きになる。
辺見さんによれば、在日米大使館による参考訳では、「私は甘い考えは持っていない」となっているそうだ。

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「ともに戦い」とは核廃絶だけではなく、いやそれ以上に「対テロ戦争」を、ということではないのか。
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核兵器が存在するかぎり米国はどんな敵であろうとこれを抑止する。
同盟諸国への防衛を保障するため効果的な兵器を維持する。
つまり、他国が保有するかぎり自ら核兵器を廃棄することはありえないと明言しているのだ。

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彼は思想も演技も甘くない。イスラエルの核保有も過剰防衛の現状も非難しない大統領は、いつか広島で反核演説することが万万一ありえても、原爆投下を謝罪することは絶対にないだろう。
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トップクラスの演技派オバマ大統領は、もちろん一筋縄ではいかない。


9条を殺すな!

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