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自分自身への審問 [書籍と雑誌]

辺見庸さんの『自分自身への審問』が6月に文庫化されていたのを知らなかった。
あわてて買ってきた。
ひさびさに近所の本屋さん。
このごろあんまり買わなくて申し訳ない。
脳出血で倒れ、その入院中に癌が発見されて手術を受ける。
記憶と半身の機能を失いながら、病院で書き上げたという、なんとも凄まじい随想集だ。
焼け跡を泳ぐ赤い金魚。
朝鮮政府の閣議で傍若無人に振る舞う伊藤博文。
辺見さんの「極私的イメージ映像」は鮮やかだ。
この文庫版には、死刑囚である大導寺将司さんの文章が付けられている。
題して「勘考し、覆考する」。
もちろん東アジア反日武装戦線の大導寺さんだ。
「インターネット長者の青年が逮捕されたのは」と、大導寺さんがホリエモンを語っているのに驚いた。
「二〇〇九年四月二九日 東京拘置所在監」と記されている。
私はどのように生きることができるのか。


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