テレビがなかったころ [書籍と雑誌]
東京新聞「子どもと共に」欄で、長田弘さんが絵本を紹介している。
2008年11月に翻訳が出た『テレビがなかったころ』。
1953年、フランスの地方都市が舞台。
毎朝ブリキ缶を提げて牛乳を買いに行く。
子どもは道路で遊び、街には映画館がたくさんある。
夏の夕べには街のほとんどの人が道端に椅子を出しておしゃべりをしていた。
主人公は戦後生まれの少年で、つまり日本では団塊の世代。
街の様子は昭和三十年代の日本と似た部分が多い。
でも、どうなんだろう。
フランスはナチスドイツに占領され、パルチザンを経験して勝利する。
戦争の傷跡はまさに戦場だった国土にそのまま残っていた。
長田さんはこの「小さな本の 大きな世界」というコラムに、「過去への想像力」というタイトルを付けている。
実は『ALWAYS 三丁目の夕日』という映画を観る気にはならない。
が、この絵本は読んでみたいと思う。
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