ペルソナ [日常雑記]
ここ何年かの間、ずっと眼鏡を掛けてきた。
ただなんとなく。
眼鏡だと矯正視力が足りず、運転免許証の更新時だけ、コンタクトレンズをする。
それで運転してちゃいかんよなあ。
学生時代はコンタクトレンズを使っていたのだが、仕事をするようになって、仮面が欲しかったのかもしれない。
だから、ジョン・レノン眼鏡に色付きレンズを入れている。
これを掛けていると、あまり世の中に恐いものがない。
素っぴんで外に出ると恥ずかしいというのは、わかる気がする。
さっき、なんとなくコンタクトレンズを着けてみた。
おお、よく見えるわ。
周囲に積み重ねた本の背表紙が、文字情報として視界に飛び込んでくる。
「死刑」
「禁じられた歌」
「これがワシらのプロ野球」
せめて判型ぐらい揃えて積めよな。
不安定な文字の氾濫で頭がクラクラする。
洗面所で自分の顔を眺めてみる。
ああ、年取ったなあ。
それでも鏡だと、自分のお気に入りの顔を作っているのだろう。
今度ビデオで撮ってもらおう。
さすがにこの顔は、もう自分の責任だ。
見ると落ち込むかもな。
そろそろ仮面は外してもいい頃なのかもしれないと思った。
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