ヒゲオヤジの歌 CHRONICLES #387 [ボブ・ディラン『クロニクルズ』]
ディランはコーナーに紹介されて、ハリー・ウェバー(Harry Webber)という人物に会います。
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Webber was an English literary professor, a tweed wearing, old fashioned intellectual. And he did know plenty of songs, mostly roving ballads--stern ballads, ones that meant cruel business.
ウェバーは英文学の教授で、ツイードの服を着た、古いタイプのインテリだった。そして、実に数多くの歌を知っていた。大部分は放浪のバラッドで、厳しいバラッド、残酷な内容のバラッドだった。
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[Harry Webber]をGoogleで検索しても、同名の別人ばかりヒットしてしまいます。
なんとなく老紳士を想像しましたが、そんなに年でもなかったのかな。
ウェバーから教わった曲の一つとして、ディランはまず"Old Greybeard"という曲を挙げています。
この曲も検索できませんでした。
タイトルは「半白髭のおいぼれ」とでもなるのでしょうか。
決められた結婚相手とキスをしろと、母親から命じられる娘の歌だそうです。
ディランはこの歌がとても気に入ったようで、今までに聴いたどんなラブソングよりもいいと絶賛しています。
新しく語彙を増やさなくても、手持ちの語彙だけの組み合わせで表現できる。
こんなことを、ディランはこのバラッドから学んだようです。
次が"When a Man's in Love"。
検索するとロッド・スチュワートの曲もヒットするのですが、歌詞が違うので同名異曲なのでしょう。
この曲のようです。
恋をすると、まったく寒さなんて恐くなくなる。
なんだかわかる気がします。
風邪ひかないようにね。
ディランはバラッドの登場人物になったような気がして、その人物のように考えたりしたというのですから、とても素直に感情移入していたのです。
三曲目が"Roger Esquire"。
これも検索できませんでしたが、"Young Roger Esquire"というのが正式なタイトルで、"Folksongs of Britain & Ireland : Peter Kennedy"といった言葉がヒットしました。
金やら美やらのせいで心を乱され、眩惑してしまう若者の歌のようです。
ディランは歌を探し求めていたのです。
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