死刑! [マンガ]
死刑執行のニュースを聞く度に思い出すのは、本当に申し訳ないのだが、山上たつひこさんが描く少年警察官なのだ。
悪そうな目をして、人差し指を突き出すこまわり君。
「死刑!」
死刑制度を笑いとばしていた。
あの連載はどうやって読んでいたのだろう。
喫茶店や定食屋さんで読んだのかな。
井の頭公園近くのアパートを思い出す。
中学時代の友人が私の留守に訪ねてきてくれて、しばらく待っていてくれたのだろう。
私がなかなか帰ってこないので、部屋のドアに、お土産に描いてきた「がきデカ」こまわり君の絵を貼っていってくれた。
もちろん「死刑!」のポーズだ。
せっかくの絵なので、ずっと貼ったままにしておいた。
死刑執行のニュースで、今もその友人のことまで思い出す。
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80年代の高校生がよく「シケッ!」と言っていた。
あれは「シケてるぜ!」ということなのか。
それとも、こまわり君の「死刑!」だったのか。
たかが「がきデカ」が「死刑!」などと言ってるからおもしろかったのだろう。
こまわり君は、厳粛なる人間の生死に関わるような少年警察官ではなかったのだ。
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