高級残飯 [飲み食い]
船場吉兆のニュースで、大学時代の教師を思い出した。
スペイン語の先生。
1年生の時は辞書を作っている先生と、後に勤めることになる出版社の著者だった。
二人ともとても優しい先生だった。
2年生になると、妙に出席にうるさい先生になった。
外国語学校の教師をやっているという人で、もう名前も覚えていない。
銃痕の付いたドイツ軍のヘルメットを持っていると自慢していたっけ。
教わったことは何も覚えていない。
そういう自慢話のようなもののかけらが頭の隅に残っているだけだ。
レストランでビーフシチューを注文してはいけないという話だった。
どんなに高級な店でも、客の食べ残しを必ず鍋に戻すから。
本当かしらと思いながら、この話の断片が記憶に残ってしまった。
幸いなことに、レストランでビーフシチューを注文することなど、学生時代の私には一度もなかったのだ。
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