祭りの準備 [映画]
雨に閉じ込められて、CSで日本映画三昧。
懐かしい映画をぼんやりと眺める。
『祭りの準備』(黒木和雄監督 1975年)
『本陣殺人事件』(高林陽一監督 1975年)
『座頭市と用心棒』(岡本喜八監督 1970年)
『用心棒』(黒澤明監督 1961年)
何年ぶりに見ただろうか。
祭りは準備がいい。
「東京へ行くな」
谷川雁はこう言っていた。
「故郷を作れ」
→ポスト・モダン思想家としての谷川雁 戦闘的共同体とセクシュアリティ
しかし、青年は荒野として東京を求める。
それを探して外へ出なければ、家の中にいる青い鳥だって見えやしない。
土俗の泥の中から抜け出ようとする楯男は、結局その泥を描くことを目標の一つにするのだろう。
密かな門出を祝ってくれるのは、偶然駅で出遭った利広だけだ。
利広は警察に追われている。
ラストシーン、この原田芳雄さんの「バンザイ!」がいいんだなあ。
ここが見たいから録画したのだ。
故郷から逃げ出す楯男のハナムケとしては、この「バンザイ!」は最高だ。
寺山修司は家出を勧めていたっけ。
既成の価値観を捨てろという扇動なんだろう。
さて、私もこの世にやってきてもうすぐ半世紀が経つのだが、まだまだ祭り、準備中。
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